Monday, June 22, 2015

アジア・アメリカン・マルチメディア協会(AAMA)主催、コンシューマ・コネクテッド デバイス・カンファレンスからの報告 その1

去る5月7日にシリコンバレーで開催されたAsia American Multimedia Association主催のConsumer Connected Device Conferenceに参加してきました。パネルセッションを主に、今話題のIoT, Drone, Robotについて話し合われ、Google からも新規ビジネス、新規ハードウェアプラットフォーム開発者が登壇し、最新のシリコンバレー情報を聞くことができました。

今回はJABIL(ジェイビル)という米国のEMS企業が、シリコンバレーに5月にオープンしたBlue Sky Center というアクセレレーターのお披露目も兼ねて行われ、シリコンバレー各地で乱立しているインキュベーター・アクセレレーターの勢いを感じました。またAsia American Multimedia Associationに所属するメンバーは主に台湾、中国系で、シリコンバレーの技術を中国で製造する流れがますます強くなっているとも感じました。

報告が遅れましたが、長くなりますので、今回のカンフェレンスで得た内容を抜粋して3回に分け、2話ずつご報告します。

Lowes Innovations Lab: Executive Director, Kyle Nel ロウズ(Lowe’s)は米国で展開する住宅リフォーム及び生活家電チェーンで、Lowe’s イノベーションラボ (http://www.lowesinnovationlabs.com/#about)を社内に設立し、店舗向けにバーチュアルリアリティーを使った商品カタログを展開するなど、新技術をどんどん取り込んでいる会社です。ラボの責任者であるカイル(Kyle)氏が、店内の案内ロボット、OSHBOTについて説明しれくれました。

OSHBOTは店舗を動き回ってお客さんの質問に答えたり、商品の場所を案内するロボットで、お客様が気持ちがらないよう、いわゆる“不気味の谷 = Uncanny Valley”を避け、あえて人型にせず顧客が近寄りやすい形態にしたとの事。シリコンバレーにあるFellow Robots (http://fellowrobots.com/)というベンチャー企業と共同開発し、自動ナビゲーション、自然言語処理、視覚検出などの技術を採用。リアルタイム在庫確認なども可能で、店員をサポートすることで、より良い購買体験ができるようにしているとの事です。将来は案内係の店員が要らなくなるのではと感じました。

Helium Systems: Rob Chandhok ロブチャンドック(Rob Chandhok)氏はクアルコムでIoT規格のオールジョイン(AllJoyn)を立ち上げた人物で、IoT業界の立役者のような人ですが、2014年後半にHelium Systemsに移り、インターネットのエッジをつなげる小さなモジュールを開発しています。IoTでビジネスをする際に重要な競争性は、ビッグデータと機械学習の活用だとの事。また今後はセキュリティーが大きな問題となるだろうとも。社会インフラに浸透するIoTのセキュリティー問題は人命にかかわるため、さまざまなケースを考える必要があると説明してました。例えばセキュリティーカメラの映像を秘匿化しても、映像が送られいたり、人がいるいないの情報自体も悪用可能で、秘匿化だけではセキュリティー対策をしたとは言えないという話がありました。

次回はIoTとウェアラブルのパネルセッションについて報告いたします。

岡田朋之

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