最近では起業する学生も増えてきていますが、実際に彼らに起業する目的を聞いてみると、「お金持ちになりたい」「皆がしているから」「面白そうだから」と明確な意義を持って行っている人が少ない様に思われます。これらの目的で起業を行っているのであれば、VC等から資金を集めることも難しいでしょう。起業するということは社会的意義が必要です。そうでなければ、資金集めも会社経営も難しいでしょう。起業はあくまでも手段であって、目的となってはダメなのです。自分が行いたいことが何であるのかを明確にした上で、それを実行するための手段として起業という選択肢はあるべきものなのです。ですから学生の皆さんは、早く自分達が将来何を行いたいかという夢を見つけることがとても重要になってきます。夢を早く見つけることができれば、動き出しも早く行えるからです。これは、かの有名なAppleの創設者でもあるスティーブ・ジョブズの言う「好きな仕事を見つける」ということに当てはめることができます。
大永さん自身も若い時からロボット産業に携わり、現在に至るまで、その業界で活躍されていらっしゃいます。先駆者の言葉や大永さんの経験からも、若い時から自分が興味のある物、何を行いたいかを明確にすることが如何に大切かということがわかるでしょう。
また、そのような目的を見出す時には、まわりの環境も重要になってきます。シリコンバレーではスタートアップが盛んな場所であることは皆さんご存知かとは思われますが、ここでは、それだけ起業しやすいような環境が整っています。カリフォルニアならではの暖かな気候がイノベーションを生み出しやすくし、オープンマインドな人々を生み出すので、同じ意志や考えを持った人同士が起業に踏み切りやすい環境になっています。同じ意志や考えを持った人同士が集まることによって、そこから革新的なアイディア等が創造されていきます。
今回の講演のタイトルでもあるシリコンバレー流に当てはめて言うのであれば、自分がもし起業案を持っていたら、他の人に打ち明ける、自分の起業案を恥ずかしがらずに他の人に共有してみるということが重要になってきます。起業は一人ではできないので、誰かと協力して行わなければなりません。まずは他の人に話してみることで、AppleやFacebookの様な革新的なアイディアを持った会社を立ち上げることができるかもしれません。また、他の人に自分の考え、アイディアを話すということは多くの人に出会わなければなりません。出会ったその時々では、何の発展もないかもしれませんが、それが後々になって、起業や会社の成長のために重要な繋がりとなってくるかもしれません。これはコネクティングドットと言われるもので、関連性はないかもしれないけれども一つ一つのドット(人との繋がり)を作っていくことで、後にそれが非常に意味を持ったものになる可能性を含んでいます。このドット(人との繋がり)作りがとても大切で、若い人達は我武者羅に動く必要があります。
若い人達、特に学生の皆さんは起業をするにおいても、将来行いたいことを見つけるにしても、とにかく動いてみて多くの人達と出会い、話合いをしてみてはいかがでしょうか。
三浦修平(JABIインターン・立教大学)
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