Tuesday, August 28, 2018

独自の色を持ち、点を繋ぐ。社会全体と個人生活の質を高めるにはー第22回JABIサロンに参加してー

2018年8月4日、私はJABIサロンで行われた大永さんの講演に参加させていただきました。その講演内容は私達それぞれが人生で深く考えるべき要素についてのお話であり、振り返ることの多いものでした。このブログ記事でその内容と私自身の考えを少しでも共有できればと思います。

講演の最初は大永さんにとってこれまでの人生はどのようなものであったのかというお話でした。大永さんはこれまでの人生を音楽、ロボット、そして起業という風につないできました。日本でマルチメディアショーを開催され自分で作曲した音楽を披露し、アメリカでロボットの会社に就職。その後シリコンバレーという地で長年培ってきたロボット技術を駆使して起業しました。まだロボティクスというワードがあまり一般の人に馴染みがないであろうときから、50年にもわたってロボット産業に関わり続けてきたのです。私は大永さんが起業という選択肢に踏み切れた一つの理由は、その分野を続けてきたという自負、技術に関しては負けないという強みがあったからなのではないかなと思います。
さらにそこに独自の色をつける際、自分ならではの”点をつなげる”ということが大切になります。この”点“は人それぞれに違いますが意識しなければいけないことは“つながる”と信じることでしょう。
つまり私たちは情熱を傾けられることを見つけそれを継続し、独自の色をつけることで個性を活かした生き方をすることができるのだと思います。


話の後半では、どうすれば自分の生活の質を上げることができるのかという話になりました。これを考えるには社会全体と個人の生活という二つの軸があると思います。
社会全体で生活の質を上げるには大きな改革が必要になります。実際日本では今イノベーションが多くの場面で叫ばれています。ここシリコンバレーにはイノベーションの聖地というイメージで毎年多くの人々が訪れます。しかし案外表面上のビジネスプランや流行りのテクノロジーを見るだけでその土地の文化や歴史、背景を見過ごしているのではないでしょうか。日本でイノベーションを起こす環境を考えるのであればここでイノベーションが起きる要因つまりエコシステムがどう働き、なぜここで発生したのかの本当の理由を知らなければいけないように思います。その上で私たちはどうすれば社会全体の生活の質が上がるのか考えなければなりません。
個人の生活で質を高めるとはどういうことでしょうか。「人生における生活の質を高める」これは人生には終わりがあるという考えがあるから発生するものです。
自分の人生において死を考えることはなかなかないと思います。しかしどんなに健康な人でもいずれ死ぬ時は来ます。そしてそれがいつなのかは誰にもわかりません。つまり生きる質を高める上で大事な問いは、「自分の物差しで価値のあると思える時間が今この瞬間過ごせているのか」なのではないかと思います。このような言い方をすると時間を作ってビジネス本を読むことやお金につながるセミナーに行くなどとと思われがちですが、そうではありません。何に価値を感じるかは人それぞれに違います。またひょっとしたらこの時間の価値を決める“自分の物差し”はその人の経験や年代で変わってくるのかもしれません。個人それぞれがみな自分自身で考えなければならないものだと思います。

今回、このように人生について深く考えるきっかけをくれた大永さんに感謝しつつ、これからも自分自身や社会に対しての”問い”を深めていけたらと思います。またこの記事が皆さんの考えるきっかけとなれば幸いです。

鹿児島大学 坂田 蒼

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