Wednesday, November 13, 2019

JABIアワー 「日本のIT創業者との交流会」

今回は日本の若い企業の創業者の5名の方に登壇していただいた。その方々がどうしてこの世界に入ったのか、どのように成功したのかなどについて、お話していただいた。


大崎さん

1.大崎 章弘氏  (株式会社グレートステイ: https://minpaku-osaka.info


「インバウンド特需による大阪エリアの大きな伸び、新たなこのマーケットに新サービスを」 

・きっかけ;カンボジアにて一軒家をロシア人たちと借り、その空室を貸し出す民泊を行っていた

<発表内容> カンボジアから日本に帰国後、円安などの要因か訪日外国人の増加が起きており、民泊が流行っていた。もともとバックパッカー経験などがあり、ゲストハウスをしたいという思いがあった大崎さんの挑戦が始まった! 民泊とは…一般には自宅の一部や空き別荘、マンションの空室などを活用して、宿泊サービスを提供しようというものこの中でも、「家主滞在型」と「家主不在型」があり、場所によって、特区民泊、旅館業法、民泊新法などのように適応法律が異なるなど、法改正などがあった。この民泊について、さまざまな比較をしたところ、サンフランシスコよりもサンノゼなどのほうが多く、また、日本とアメリカにおいて、広がり方にも大きな差がある。日本ではインバウンドが大きく影響し、airbnbなどは日本で異常な拡大が起きている。 日本で増えている空き家という空きスペースを活かす運営の代行やサポートを行い、多くの方が、遊休空間を活かしやすくすることで、この問題を解決している。 この遊休スペースと宿泊者をつなげるAirbnbのビジネスモデルが日本に入った際に、空き家問題と宿泊施設不足問題という形でうまくはまり、そこに海外在住経験を持つ大崎さんがその波にうまく乗れた時運、そしてそれを積極的に掴んでいったアグレッシブな行動力が大﨑さんの事業の成功の秘訣のように感じた。




比嘉さん

2.比嘉 孝平氏 (シングル10株式会社: http://大森蒲田大井町.jp/


「開業1年目でダントツの存在になった街の不動産屋」

・きっかけ;自身の不動産屋での経験を活かし、新規会社を立ち上げた

<発表内容>
一般的な不動産屋は広範囲の地域に事業を拡げ、また、単価の高いファミリー向けの物件を多く所有している傾向がある。これをあえて逆手に取り、「エリア、ターゲットを限定」とし、エリアは大田区、ターゲットは一人暮らしとし、事業を始めた。また、不動産屋は駅近くを狙いやすいが、あえて駅から20–30分の所で、工場地帯でも需要のあるところに目を付けた。この「限定」などにより、起業1カ月で売り上げは黒字になった!
比嘉さん曰く、ビジネスの鉄則として…
どれくらいのスペックの誰と戦う? カテゴリーは?
これが大切だそうだ。自分のスペックが大切なのではなく、勝てる相手を選ぶことが大切という言葉がすごく印象的だった!何かを始めるとき、「限定」や「あえて」という思考はすごく大きな挑戦のように感じていたが、お話を伺って、一歩を踏み出す良いきっかけになるように感じた。


彦坂さん

3.彦坂 康太郎氏 (株式会社DPパートナーズ: https://site-hikkoshi.com


「サイト引越し屋さん/クライアントの発展を支援するサーバー移転代行サービス」

きっかけ;大学時代にITの可能性に感激し、将来起業しようと考えたこと

<発表内容>
サーバーを扱う際の様々な問題点が生じる。これらを解決したのが「サーバーの移転」である。これはwebサイトのデータを保存しておくためのインターネット上の空間(サーバー)において、AというサーバーからBというサーバーに引っ越すものである。また、共にバージョンアップやSSL対応、表示のスピードアップ改善を行う「サイト引越し屋さん」。これにより…
アクセスが増えるとサーバーがダウンしてしまう…⇒耐久性の高いサーバーへ!
表示スピードが遅くなる…⇒性能の良いサーバーへ!
所有者の変更が大変…⇒新所有者のサーバーサイトの権利譲渡!
などのように様々な解決することができた!
さらに、単なる代行業者だけでは終わらず、「クライアントは技術だけを買っているのではない」ということを肝に銘じ、安心感、知識、補償などに関しても充実させ、常に「クライアントの相棒」として、顧客に接しているそうだ。日本初のWordPresss専門サーバー移転代行サービスというのも、成功した一つの理由かもしれないが、それよりも、クライアントに対する寄り添い方が、彦坂さんが成功した一番の方法ではないかと感じた。


木村さん

4.木村 建太氏 (株式会社プロモーションウェッジ: https://sokusyu-web.com/


「webの内製化支援で日本の中小企業のwebマーケティングを変える」

きっかけ;25歳の時にweb製作やweb事業を開始したこと

<発表内容>
Web製作やその事業を開始したことをきっかけに2016年に会社を設立した。これは小さな会社や個人の方が自分でwebサイトを作って集客やマーケティングをするためのノウハウや考え方を伝えるセミナー、コンサルティング事業を展開している会社である。また、今までに1000以上の指導実績を有している。
日本では他国に比べ、開業率がかなり低い。その理由として、「起業に要するコストが高いため」が一番の理由のように考えられるがそうではない。一番は「起業した場合に生活が不安定になることに不安を感じるため」であった。フランスでは、起業経験者の雇用を優遇したり、またそれにチャレンジしやすい環境整備をしたりなどが行われている。しかし、日本の起業環境には問題がある。日本では、起業した際のたった一度の失敗はまるで死を意味するかのように考えられている。そんな文化を変えるために、この会社が貢献している!開催されるセミナーなどでは、自分で自分の人生を切り開くためのサバイバル術を教え、自分自身をセーフティーネットにするためのノウハウなどを指導している。私がアメリカに来て約8か月、日本では、他の人とは違うことをすることに大きな勇気を必要とし、また、失敗に対する恐怖心が他国よりも大きいように感じた。それに対し、こちらの人は自分自身を謙遜することは少なく、チャレンジに対する恐怖心も小さい。それは悪いことではなく、私はその文化が好きである。日本でも、このようなセミナーを積極的に取り入れ、積極的にチャレンジしやすい環境になればいいなと感じた。


中島さん

5.中島 優太氏 (エベレディア株式会社:https://saitoma.com/


「日本国内ウェブサイトM&A数推移と今後の傾向」

きっかけ;自身のサイト買収における失敗

<発表内容>
ウェブサイトM&Aとは、M&Aとは異なり、企業や個人が持つウェブサイトおよびサイトを構成するコンテンツを商品として、サイトのみを売買するものである。これにより、M&Aよりも売買にかかる時間短縮や低コスト化が可能となる。(株)エベレディアさんが行う「サイトM&A仲介サービス『サイトマ』」では、セミナーや講習会を実施しており、これは業界唯一である。近年、サイトM&Aはアメリカでは20万以上であるのに対し、日本では1万程度でしかない。その原因として、日本のサイト売買のページは古い形式のものが多く、どこの誰なのか、閉鎖的な情報ばかりであるのに対し、アメリカのページは多くの国の方々が投稿し、オープンに多数の情報を掲載しているだけでなく、写真や見出しもあり、わかりやすくなっている。このように日本においてサイトM&Aをしにくい環境を変えるために、買い手と売り手の仲介をする「サイトマ」の役割が重要になってくる!日本では近年、少子化に伴う後継者不足などが原因によりM&A(法人)が一気に推移をアップしている。これを踏まえ、今後の動向として、M&Aが頭打ちし、それに伴い、ウェブサイトM&Aのピークも数年後には頭打ちする、もしくは、小規模が主流になり、サイトM&Aが主流になるのではないかと予測されている。もともと、サイトM&AはM&Aよりも行いやすいが、それを信頼できる方に仲介していただくことによって、さらに身近に行うことができるようになるのではないかと考えられる。これを通して、日本の企業間の関りが増え、経済が活発になればいいなと感じた。



今回のイベントを通じて、どの方も最初から成功しているのではなく、自身の経験や感じたことを活かすことによって、それを実際利用する方が必要としている寄り添い方を実践し、成功されているように感じた。

(JABIボランティア:白倉 歩輝)