Wednesday, August 29, 2018

人生をどう楽しむか

先日JABIの理事である大永さんが、大学生や高校生を対象にシリコンバレーで長く生きてきた経験を活かして自身の生き方に対する考え方を話される会が開催されました。
会はまず大永さんが自己紹介の形で自身の経歴を語り、それに対して参加した学生たちが質問をしていくというスタイルで進められていきました。
大永さんの話で「働くために生きているのではなく、生きるために働く。」というのが、一見当たり前のことのようですが、私たち学生にとってはとても重みのある一言でした。私は、人は生まれてきて学校を卒業したら働くのが当たり前で、その仕事によって身についたスキルやポジションが人のパーソナリティーを構成していくと考えていたし、一人の人間として生きた証を示すものだと思っていました。その考えが180度変わったわけではありませんが、生きることと働くということは、少なからずしもイコールで表すことはできないものだと、認識を改めるきっかけになりました。
これは、実際に長く生きてこられて、たくさんの経験をされてきた人の言葉だからこそ、私にとっては大きな意味を持つものでした。

私はこれから大学を出て社会で働いていく人間なのですが、仕事以外の目標や楽しみを持つ、という考え自体が今まではありませんでした。大きな企業に入って昇進をしていくことが、自分の人生を豊かで楽しいものにしてくれると考えていたからです。しかし働いている間も私たちは生きているということで、働いている時さえも自分自身が楽しいと思えるような職に就くことができたら、それはきっと私にとって一番幸せなことなのではないかと思いました。

また、大永さんはこれからの楽しみとして友達とご飯を食べたり、一緒に音楽をされたりすることを挙げられていました。私も生涯を通して付き合っていきたい友達にたくさん出会い、ずっと楽しいと思える趣味を探していきたいと思いました。

JABI インターンシップ 法政大学 江藤 壮俊

Tuesday, August 28, 2018

独自の色を持ち、点を繋ぐ。社会全体と個人生活の質を高めるにはー第22回JABIサロンに参加してー

2018年8月4日、私はJABIサロンで行われた大永さんの講演に参加させていただきました。その講演内容は私達それぞれが人生で深く考えるべき要素についてのお話であり、振り返ることの多いものでした。このブログ記事でその内容と私自身の考えを少しでも共有できればと思います。

講演の最初は大永さんにとってこれまでの人生はどのようなものであったのかというお話でした。大永さんはこれまでの人生を音楽、ロボット、そして起業という風につないできました。日本でマルチメディアショーを開催され自分で作曲した音楽を披露し、アメリカでロボットの会社に就職。その後シリコンバレーという地で長年培ってきたロボット技術を駆使して起業しました。まだロボティクスというワードがあまり一般の人に馴染みがないであろうときから、50年にもわたってロボット産業に関わり続けてきたのです。私は大永さんが起業という選択肢に踏み切れた一つの理由は、その分野を続けてきたという自負、技術に関しては負けないという強みがあったからなのではないかなと思います。
さらにそこに独自の色をつける際、自分ならではの”点をつなげる”ということが大切になります。この”点“は人それぞれに違いますが意識しなければいけないことは“つながる”と信じることでしょう。
つまり私たちは情熱を傾けられることを見つけそれを継続し、独自の色をつけることで個性を活かした生き方をすることができるのだと思います。


話の後半では、どうすれば自分の生活の質を上げることができるのかという話になりました。これを考えるには社会全体と個人の生活という二つの軸があると思います。
社会全体で生活の質を上げるには大きな改革が必要になります。実際日本では今イノベーションが多くの場面で叫ばれています。ここシリコンバレーにはイノベーションの聖地というイメージで毎年多くの人々が訪れます。しかし案外表面上のビジネスプランや流行りのテクノロジーを見るだけでその土地の文化や歴史、背景を見過ごしているのではないでしょうか。日本でイノベーションを起こす環境を考えるのであればここでイノベーションが起きる要因つまりエコシステムがどう働き、なぜここで発生したのかの本当の理由を知らなければいけないように思います。その上で私たちはどうすれば社会全体の生活の質が上がるのか考えなければなりません。
個人の生活で質を高めるとはどういうことでしょうか。「人生における生活の質を高める」これは人生には終わりがあるという考えがあるから発生するものです。
自分の人生において死を考えることはなかなかないと思います。しかしどんなに健康な人でもいずれ死ぬ時は来ます。そしてそれがいつなのかは誰にもわかりません。つまり生きる質を高める上で大事な問いは、「自分の物差しで価値のあると思える時間が今この瞬間過ごせているのか」なのではないかと思います。このような言い方をすると時間を作ってビジネス本を読むことやお金につながるセミナーに行くなどとと思われがちですが、そうではありません。何に価値を感じるかは人それぞれに違います。またひょっとしたらこの時間の価値を決める“自分の物差し”はその人の経験や年代で変わってくるのかもしれません。個人それぞれがみな自分自身で考えなければならないものだと思います。

今回、このように人生について深く考えるきっかけをくれた大永さんに感謝しつつ、これからも自分自身や社会に対しての”問い”を深めていけたらと思います。またこの記事が皆さんの考えるきっかけとなれば幸いです。

鹿児島大学 坂田 蒼

Friday, August 24, 2018

社会の変化と技術革新が生み出す新たな問題

先日、JABIの理事である大永さんのロボット事業の方の会議に参加させていただきました。

会議の中では主にロボットやAIについての話題が取り上げられて話が進められていきました。文系の学生である私にとって、専門用語などが飛び交うこの会議の内容全てを理解することはできなかったのですが、実際の社会で行われている会議に参加させてもらったことで、会議の構成や雰囲気を知ることができました。これから私が会議を通して感じたことをここに書いていこうと思います。

まず、会議の内容の中で興味深かったのが、大永さんの専門であるロボットが、これからの物流業界においてどのように利用されていくのかというものです。情報化や少子高齢化などが進んだことによって、社会の在り方が大きく変化しているということは私自身も知っていましたが、今回具体的な事例として、それがどのような影響を与えているのかを知って、改めて社会の変化についてより詳しく知るべきだと痛感しました。今回の会議では物流業界における変化と、それによって生じた新たな問題を解決する一つの方法としてロボットが登場しました。高齢化などによって労働人口が減っていくと考えられる分野では、今までとは違うシステムを取り入れ、事業を進めていくしかないのかもしれません。
労働人口が減っているのにも関わらず、新しい雇用の需要が生まれているということで、どこに新しいビジネスチャンスがあるのかを見極める力が、今後は今まで以上に重要になってくるのではないかと感じました。

昨今、ロボットやAIが人間のしていた仕事を代わってするようになるという話題をよく耳にします。ロボットやAIが増えることよって、人間の仕事、特に単純作業や肉体労働などが少なくなるため、今まで以上に人間には新しいモノやサービスを生み出すクリエイティブ能力が必要になってくるだろうと思っていて、それを持たない人ともっている人の間の格差がさらに広がっていくのではないかと考えています。
つまりロボットやAIの技術が進歩するにしたがって、教育を受けてきて専門分野を持つ人間は、新しい製品を生み出すことを今まで以上に効率的に行えるようになるかもしれないが、まともに教育を受けられていない人間は、仕事がどんどん無くなっていくのではないかということです。大永さんはこのようなロボット/AI化が進んだ未来に対して、人間がロボットやAIと共存していくためには人間にしかできないことと、ロボットやAIにもできることを明確にし、人間が創造力を養っていかなければならないと述べています。

このような問題を解決するためには、やはり世界中の人が十分な教育を受けられるような社会を作っていかなくてはなりません。簡単な問題ではないですが必ず解決しなければならないことだと、私は今回、仕事のロボット/AI化の話を聞いていて改めてそう感じました。

JABI インターシップ 法政大学  江藤 壮俊

Thursday, August 16, 2018

第22回 JABI Salonに参加して

先日は2年ぶりにJABIの総会が行われました。予定していた会議室がロックアウトされるというアクシデントに見舞われながらも、新しい会長が決まり、これから新たに動き出していくJABI。この日はJABIの理事で創始者でもある大永英明さんが「夢、希望、挑戦、そして次に繋げ 日本の中小企業のグローバル化をシリコンバレー流に考える」という若者に向けた講演をしてくださりました。

最近では起業する学生も増えてきていますが、実際に彼らに起業する目的を聞いてみると、「お金持ちになりたい」「皆がしているから」「面白そうだから」と明確な意義を持って行っている人が少ない様に思われます。これらの目的で起業を行っているのであれば、VC等から資金を集めることも難しいでしょう。起業するということは社会的意義が必要です。そうでなければ、資金集めも会社経営も難しいでしょう。起業はあくまでも手段であって、目的となってはダメなのです。自分が行いたいことが何であるのかを明確にした上で、それを実行するための手段として起業という選択肢はあるべきものなのです。ですから学生の皆さんは、早く自分達が将来何を行いたいかという夢を見つけることがとても重要になってきます。夢を早く見つけることができれば、動き出しも早く行えるからです。これは、かの有名なAppleの創設者でもあるスティーブ・ジョブズの言う「好きな仕事を見つける」ということに当てはめることができます。

 大永さん自身も若い時からロボット産業に携わり、現在に至るまで、その業界で活躍されていらっしゃいます。先駆者の言葉や大永さんの経験からも、若い時から自分が興味のある物、何を行いたいかを明確にすることが如何に大切かということがわかるでしょう。
また、そのような目的を見出す時には、まわりの環境も重要になってきます。シリコンバレーではスタートアップが盛んな場所であることは皆さんご存知かとは思われますが、ここでは、それだけ起業しやすいような環境が整っています。カリフォルニアならではの暖かな気候がイノベーションを生み出しやすくし、オープンマインドな人々を生み出すので、同じ意志や考えを持った人同士が起業に踏み切りやすい環境になっています。同じ意志や考えを持った人同士が集まることによって、そこから革新的なアイディア等が創造されていきます。

今回の講演のタイトルでもあるシリコンバレー流に当てはめて言うのであれば、自分がもし起業案を持っていたら、他の人に打ち明ける、自分の起業案を恥ずかしがらずに他の人に共有してみるということが重要になってきます。起業は一人ではできないので、誰かと協力して行わなければなりません。まずは他の人に話してみることで、AppleやFacebookの様な革新的なアイディアを持った会社を立ち上げることができるかもしれません。また、他の人に自分の考え、アイディアを話すということは多くの人に出会わなければなりません。出会ったその時々では、何の発展もないかもしれませんが、それが後々になって、起業や会社の成長のために重要な繋がりとなってくるかもしれません。これはコネクティングドットと言われるもので、関連性はないかもしれないけれども一つ一つのドット(人との繋がり)を作っていくことで、後にそれが非常に意味を持ったものになる可能性を含んでいます。このドット(人との繋がり)作りがとても大切で、若い人達は我武者羅に動く必要があります。

若い人達、特に学生の皆さんは起業をするにおいても、将来行いたいことを見つけるにしても、とにかく動いてみて多くの人達と出会い、話合いをしてみてはいかがでしょうか。


三浦修平(JABIインターン・立教大学)