最近、日本の危機感、そして中小企業のグローバル化等を取り上げたテレビ番組が増えた。正月休み中に「ニッポンの生きる道」と題したNHKの討論会をみた が、その中のゲスト達が、海外で生活している我々仲間が日頃口にしている事を簡潔に述べられていた。正月早々、スキッとした思いをしたので、ここに JABI活動に関係する部分を記したく本ブログ記事を書いた。
「デフレの正体」著者、藻谷浩介による、生産年齢人口の推移と経済成長の関係は、凄く分かり易かった。このグラフ一枚で日本の抱えている経済問題をかなり 理解する事ができる。
景気後退の理由に高齢化傾向による生産年齢人口の衰退や少子化などの理由がある。よって景気の悪さを国のせいにせず、企業が頑張る必要がある。「皆、当事 者になろう。」(コマツ会長、日本経団連副会長 — 坂根正弘)グローバルで勝つ為には多様化が必要であり、多様性市場を把握する必要がある。
真田幸光愛知淑徳大学教授は、日本再生のカギは中小企業と考え、「中小企業の生き抜く道」を提言した。スピードとリスクをとれる決断力は中小企業にある。 中小企業の方が製品開発し、黒字にもっていく時間が短い。(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)大企業ではできないが、中小企業であればできる事が沢 山ある、よって、これからは中小企業がもっと主体になって行くべし。
日本企業の99.7%が中小企業である。多くは、大企業を支える下請けであったり、サポートを提供している企業であるが、それだけではない。「小さい会社 は小さな商社と組んで海外進出すれば良い。」米倉誠一郎(一橋大学イノベーション研究センター長)
韓国では中国赴任者は家族を連れていき、世界を観るが、日本では単身赴任が多い。これではせっかく家族に「世界」「多様化」をみせる機会を放棄しているよ うなものである。まさに、自らガラパゴスを作っているわけだ。また、ノーベル化学賞受賞者、根岸英一博士は、日本からアメリカへの留学生が少なくなったと 嘆く。米倉氏によると、日本からアメリカへの留学生の数も1996年には世界トップだったのが現在第4位。(1位、2位のインド、中国と比べ、3倍以上の 差!!)アメリカに来るのはアメリカ人達と出会うのではなく、世界から集まった世界の人達と会うのが最大のメリットであるというのが理解されていないようだ。
様々な理由で日本脱出し、アメリカに住んでいる私達仲間は、常に日本の将来の危機を案じている。そして、JABIというコンソーシアムを介して日本からア メリカへ進出したい日本の中堅や中小企業を支援しようと、昨年、本コンソーシアムが結束された。多様化の必要性を感じ、既に多様化の世界で活躍している多 くの同朋が多様化/グローバル化を求めてアメリカへ進出したい企業を応援するのは当然の使命であると再認識する機会を与えてくれた特別番組であった。
大永英明
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