7月の始めは、日本に出張していた。20年前の7月1日にシリコンバレーに移住してきた。
それ以前の1982年に、NY州のRochesterからシリコンバレーに出張してStanford大学とXerox Parcを訪問した。その時以来、いつかは、シリコンバレーで仕事をしたいという気持ちが生まれ、その後、日本に帰ってからは、シリコンバレーでキャリア を積みたいという気持ちが日々強くなり、1991年7月1日に実現した。シリコンバレーに来るのに9年かかった。それからは、「何かをしていたい、何かを していなければいけない」、というシリコンバレーの雰囲気の中で、あっという間の20年間だった。
今、私の会社の名前は、Silicon Valley Breeze, LLC ~Like a Breeze in Silicon Valley~。多くの友人に、「何故?」と聞かれる。
私とってシリコンバレー からの誘惑は、静かだが常に私の中にあった。それが、何だったのかが1991年にSFOに降り立ち、Sunnyvaleのホテルにチェックインし、落ち着 いた時に分かった気がした。「この風だ、いつも、静かに絶え間なく吹いているのこの風だ」。シリコンバレーの風は、爽やかに、心地よく、木々を優しくなび かせながら吹く。そして、何よりも、この風にはエネルギーがある、何かのエネルギーがある。私は、このエネルギーに魅せられていたのだ。
シリコンバレー は、価値創造のメッカだ。NASDAQの時価総額トップ10の6社がシリコンバレーの会社、という事がその事を象徴している。シリコンバレーは、イノベー ションのエンジンと呼ばれ、スタンフォードはそのシリコンバレーのエンジンと呼ばれている。DNA関連Bio技術開発、RISK Chipの発明、GPSの発明、DSLの発明、そして、Googleの誕生、、、多くの技術やビジネスがスタンフォードから生まれている。だから、シリコ ンバレーは、「成功」象徴の様に語られる事が多い。それは、間違いない。しかし、シリコンバレーには、成功者よりも実現したい事が思い通りには行かず、何 とかしようとしている人の方が圧倒的に多い。成功者も、成功する迄に多くの経験とラーニングを積み重ね、もがいた末に成功に到達している。ので、シリコン バレーは、上手く行かずにもがいている人がマジョリティーで、成功者は一握りなのた。
シリコンバレーで「もがく」人は 例外無くポジティブだ。皆、エネルギーに満ちあふれ、へこたれず、常に自分の目指す事に向かっている。もがき続けているのだ。この「もがき」のエネルギー は、外に発散するエネルギーだ。このエネルギーが、満ち満ちていて、そのエネルギーをシリコンバレーの風が運んでいるのだ。だから、シリコンバレーの風は 爽やかだが、強いエネルギーの流れなのだ。私は、いつもシリコンバレー の風のように爽やかにエネルギーをたたえて仕事を、遊びを、日々の生活をしていたいと思っている。もちろん、私ももがいている一人だ。私の周りの友人達 も、執拗にもがいている。この魅力にやられ放しで、あっと言う間の20年間が過ぎた。
シリコンバレーで一緒にも仕事をしませんか?
岩村公彦 http://kiwamura.wordpress.com/
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