7月12日から14日までサンフランシスコでインターソーラーが開かれました。セミコンウェストと同時開催ということで多くの人たちが各業界からサ ンフランシスコを訪れました。インターソーラーは太陽光発電・太陽熱関連の商材及びサービスに関連する会社が展示・商談を行う見本市です。この見本市に IBPC大阪ネットワークセンターと大阪から4社ほど会社が出展するということで、JABI はミキサーを開くはこびとなりました。
ミキサー自体は JABI に参加する以前にもいくつかまとめることがありましたが、日本からの参加者主体のミキサーは私にとっては初めてでした。インターソーラーの会場であるモス コーニセンターから徒歩5分以内で行くことができる場所、座らずに立ちながらのネットワーキングができるスペースのある場所、そしておもてなしがある程度 良いところなどの基準がありました。候補にあげた会場はとても少なかったですが、以前行ったことがあるレストランにラウンジのスペースがあることを思い出 し、そこに決定することができました。これに至るまでは3軒の場所の視察を2回、ホテル数軒へのミーティングルームの問い合わせなどをしました。
私は昼過ぎからセミコンウェストとインターソーラーの視察し、IBPC大阪ネットワークセンターのブースへ向かいました。6時に展示を終了されたみ なさんとミキサーの会場であるタイレストランへと流れ、現地では大阪市副市長が合流されました。まずは大永氏の挨拶、そして大阪市副市長の挨拶があり、参 加されたみなさんは飲み物を片手に積極的にネットワークをされていました。中にはワインをボトルでオーダーされた方や、ちょっとした食べ物をみなさんのた めにオーダーされた方がおられたりと、ビジネスネットワークの中にもわきあいあいとした光景も見られました。ミキサー終了後はレストランに残りみなさんと お食事をされた方々もおられました。
私は JABI 初のミキサーは成功であったと思います。目的であるネットワーキングがスムーズにできたことは良かったと思います。JABI としてのクライアントを作っていく、JABI の名前を広めていくということでは、とても小さなステップであったかもしれませんが、とても良いステップを踏んだと思います。小さなステップを確実にこな していき、それらがつながって大きなステップとして JABI が前進するときが来ることを信じています。最後になりましたがお手伝いさせていただきありがとうございました。
Yuki Hashimoto
Yuki Photography/ Oracle
@YukizTweets
リンク: IBPC大阪ネットワークセンター, O-BIC (Osaka Business and Investment Center)
Friday, July 29, 2011
Wednesday, July 13, 2011
7/13/2011 大阪市/企業とのミキサー@InterSolar
去る7月12日から14日までサンフランシスコのモスコー二センターでインタ―ソーラー及びセミコンウェストとが開催され、インターソーラーの大阪市、IBPC Osaka Investment Promotion Center, O-BIC (Osaka Business and Investment Center) が主催した大阪企業をフィーチャーしたブースに、4社が出展されました。
7月13日にその参加者有志とJABI会員有志でネットワーキングミキサー(交流会)を開催し、各社のアメリカ進出のスタンス/ニーズであったり、JABI会員の米国進出に関する提供サービス等を含んだ自己紹介等、そして両国の経済状況等を主とした話で盛り上がりました。短期間の通知にもかかわらず、JABI会員8名日本よりの参加者約20名と予想を上回った参加となりました。
冒頭には北山啓三副市長も参加され、JABIの主旨をご理解頂き、有意義な交流会であると評価を頂きました。
JABIによるミキサー、特に展示会にからめたミキサーは今回初めてでしたが、かなり有効であった事が確認されましたので、12月にサンホセで開催されるBIOMEDeviceでも同様なミキサーが可能か検討をしていく予定です。
Wednesday, July 6, 2011
JABIナビゲーターのミッション
私はJABIが名づけた、「ナビゲーター会員」という言葉が好きだ。JABIのナビゲーター会員は、米国の業界がよくわかっている経験豊富なコンサルタント集団である。
弊社ではよく「業界知識」と言っているが、弊社の場合は、バイオ、ライフサイエンス業界において、会社であれ、キーパーソンであれ、製品名であれ、 ある取引名であれ、それが単なる言葉ではなく、2次元、3次元、4次元の知識として知っている。ある製品の話題になれば、その製品がどういう背景でどうし てそれが作られたか、どうしてこの会社はこれをつくり、別の会社は別の方法で作っているのか。それは、特許のせいかもしれないし、あるいは、共同開発の相 手が違うからかもしれない。そのような知識があるからこそ、クライアントの悩みを素早く理解し、そこからより効率よくクライアントを成功に導く。このよう な役割をするのがナビゲーター会員の一つの仕事である。
日本企業は米国企業になめられてしまうことがよくある。この問題こそが、私が米国での生活が長くなるにつれて、自分たちの力でどうにかしたい課題になっていった。以下にいくつかの例を挙げ、ナビゲーターの役割について考える。
(1)米国に無数に存在する米国のベンチャー企業が、日本のベンチャーキャピタルからファンドレイズをしようとする場合がある。本来なら米国のベン チャーキャピタルから資金を集めたほうが、ベンチャーキャピタルの豊富なネットワークにアクセスを持つことができて有利なはずである。しかし、日本のベン チャーキャピタルは意外に人気がある。それは、日本のベンチャーキャピタルは、「お金は出すが、口は出さない」のでマネージメントがし易いと思われている からである。一方で、ライフサイエンス、バイオ系の投資に関しても、私はひどい例をいくつか見てきた。つぶれそうな会社であるのに、それを隠して日本の投 資家から資金を集め、本当にすぐつぶれてしまった例や、マネージメントを全部取り替えてビジネスプランも変え、既存投資家にはほとんど権利を残さないよう にしたにもかかわらず、その事実をきちっと投資家に報告しなかった例。または、巨額の投資を要求しながら、わずかな権利しか日本企業に渡さなかった例。
(2)アメリカからのネタ探しをビジネスにする場合も同様である。新しいネタがどこにあるのか。新しいものを見た時に、それが新しいものだというこ とがわかるのか。どうやったら米国企業のプレゼンテーションに誇張や偽りがないかを見抜くか。海外の案件が不当に高い値段がついて日本企業が買わされる ケースはよく見かける。
私は、普段から、このような状況に日本の企業が陥らないように、自然にゲートキーパー的な役割を果たすことが多い。フェアなディールを行うには、知 識や経験が武器になる。そういう人材が自社内にいることが望ましいかもしれないが、そういうことを専門にしているのがナビゲーターである。
(3)上と逆に、自分の持つ技術を、どうやって海外に売っていくか。日本の重要な発見が、米国企業に安く買いたたかれるケースがある。「海外展開」 に力を入れるばかりに、とにかく契約を結ぶことに専念してしまい、海外の企業のパートナーの言いなりに特許のライセンス権を与えてしまうようなケースも見 かける。一方で、同じ特許の事業化を行っている国内企業は、海外企業より厳しい条件を与えられたりする。そうすると、国内企業は海外企業より不利な条件で 製品化を行わなくてはいけなくなる。そして、関係者に聞くと、「海外での実績は、国内向けのアピールでもありますから、この技術が海外で認められた、とい うことが国内のお客さんにわかればいいのです」と答えることがある。しかし、これでは日本の国家的利益を損なわないだろうか?
ナビゲーターは、日本発の技術を見て、それが世界に通用するものであるか、あるいは通用するものにするにはどうしたらよいか、それがわかる。あるい はその場でわからなくても、それを知る手段やノウハウを持っている。価値のあるものであれば、米国のより良質な顧客やパートナーを複数見つけてくること で、技術の価値を高めることもできる。私の専門であるバイオ、ライフサイエンスの分野では、今幹細胞ブームになっていて、新しい特許が次々に成立してお り、分野がグローバル化し、日本の競争力が試される時が来ている。iPS細胞という細胞の作成技術は日本発の技術である。日本発の技術を使って、どうやっ て、人々の健康のために技術を生かすことができ、どのように日本の産業を活性させることができるか。
私自身もナビゲーター会員として、関連世界の全体像を把握することで、上述のように日本企業が不利になるような状況を少しでも改善し、クライアントの利益を守ることをミッションとし、日本企業の健全なグローバル化に貢献したいと思っている。
二村 晶子 (InfiniteBio)
弊社ではよく「業界知識」と言っているが、弊社の場合は、バイオ、ライフサイエンス業界において、会社であれ、キーパーソンであれ、製品名であれ、 ある取引名であれ、それが単なる言葉ではなく、2次元、3次元、4次元の知識として知っている。ある製品の話題になれば、その製品がどういう背景でどうし てそれが作られたか、どうしてこの会社はこれをつくり、別の会社は別の方法で作っているのか。それは、特許のせいかもしれないし、あるいは、共同開発の相 手が違うからかもしれない。そのような知識があるからこそ、クライアントの悩みを素早く理解し、そこからより効率よくクライアントを成功に導く。このよう な役割をするのがナビゲーター会員の一つの仕事である。
日本企業は米国企業になめられてしまうことがよくある。この問題こそが、私が米国での生活が長くなるにつれて、自分たちの力でどうにかしたい課題になっていった。以下にいくつかの例を挙げ、ナビゲーターの役割について考える。
(1)米国に無数に存在する米国のベンチャー企業が、日本のベンチャーキャピタルからファンドレイズをしようとする場合がある。本来なら米国のベン チャーキャピタルから資金を集めたほうが、ベンチャーキャピタルの豊富なネットワークにアクセスを持つことができて有利なはずである。しかし、日本のベン チャーキャピタルは意外に人気がある。それは、日本のベンチャーキャピタルは、「お金は出すが、口は出さない」のでマネージメントがし易いと思われている からである。一方で、ライフサイエンス、バイオ系の投資に関しても、私はひどい例をいくつか見てきた。つぶれそうな会社であるのに、それを隠して日本の投 資家から資金を集め、本当にすぐつぶれてしまった例や、マネージメントを全部取り替えてビジネスプランも変え、既存投資家にはほとんど権利を残さないよう にしたにもかかわらず、その事実をきちっと投資家に報告しなかった例。または、巨額の投資を要求しながら、わずかな権利しか日本企業に渡さなかった例。
(2)アメリカからのネタ探しをビジネスにする場合も同様である。新しいネタがどこにあるのか。新しいものを見た時に、それが新しいものだというこ とがわかるのか。どうやったら米国企業のプレゼンテーションに誇張や偽りがないかを見抜くか。海外の案件が不当に高い値段がついて日本企業が買わされる ケースはよく見かける。
私は、普段から、このような状況に日本の企業が陥らないように、自然にゲートキーパー的な役割を果たすことが多い。フェアなディールを行うには、知 識や経験が武器になる。そういう人材が自社内にいることが望ましいかもしれないが、そういうことを専門にしているのがナビゲーターである。
(3)上と逆に、自分の持つ技術を、どうやって海外に売っていくか。日本の重要な発見が、米国企業に安く買いたたかれるケースがある。「海外展開」 に力を入れるばかりに、とにかく契約を結ぶことに専念してしまい、海外の企業のパートナーの言いなりに特許のライセンス権を与えてしまうようなケースも見 かける。一方で、同じ特許の事業化を行っている国内企業は、海外企業より厳しい条件を与えられたりする。そうすると、国内企業は海外企業より不利な条件で 製品化を行わなくてはいけなくなる。そして、関係者に聞くと、「海外での実績は、国内向けのアピールでもありますから、この技術が海外で認められた、とい うことが国内のお客さんにわかればいいのです」と答えることがある。しかし、これでは日本の国家的利益を損なわないだろうか?
ナビゲーターは、日本発の技術を見て、それが世界に通用するものであるか、あるいは通用するものにするにはどうしたらよいか、それがわかる。あるい はその場でわからなくても、それを知る手段やノウハウを持っている。価値のあるものであれば、米国のより良質な顧客やパートナーを複数見つけてくること で、技術の価値を高めることもできる。私の専門であるバイオ、ライフサイエンスの分野では、今幹細胞ブームになっていて、新しい特許が次々に成立してお り、分野がグローバル化し、日本の競争力が試される時が来ている。iPS細胞という細胞の作成技術は日本発の技術である。日本発の技術を使って、どうやっ て、人々の健康のために技術を生かすことができ、どのように日本の産業を活性させることができるか。
私自身もナビゲーター会員として、関連世界の全体像を把握することで、上述のように日本企業が不利になるような状況を少しでも改善し、クライアントの利益を守ることをミッションとし、日本企業の健全なグローバル化に貢献したいと思っている。
二村 晶子 (InfiniteBio)
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